天国行きのバス
- Soko O'Neil
- 2016年1月20日
- 読了時間: 3分
あんた、おばあちゃんが死んだら
「死んだらどーなるんか教えに来て」
ちゅーて言っとったろー
じゃけえ、おばあちゃん、あんたに教えに来たんよ
*これは亡くなったおばあちゃんから受けたメッセージストーリーです
『天国行きのバス』
わしゃ~ いったい どね~したんじゃろぅか… わしゃ~ いったい どこにおるんじゃろぅか… こかぁ~ どこなんかいねぇ… どね~して こがーなところにきたんじゃろぅか… ほがに 気持ちのえ~ところじゃのぉ… え~気持ちで寝とたんじゃ~ バスに揺られてのぉ ゆらゆら揺られとるうちに は~眠と~なってのぉ うつらうつらしとったんじゃ~ じきに家に着くけー 起きとらにゃ~いけまーてーと思ってのぉ 眠らんこーおらにゃ~と思ーとったんじゃが は~ えーわー、えーわー 着いたら起こしてくれんさるけ~ 寝とろーと思ーてのぉ 眠ったんじゃ~ そーしつら~ なんか知らんが すばらしゅ~ え~気分になってのぉ 今ごら~ 頭がボケてしもーとったのに なんか知らんが 頭がしっかりしてのぉ 物もよー見えるんじゃ~ わしゃ~ どがーしたんかいのぉと思ーて 隣りの人にきーてみよーと思ったんじゃ~ そーしつら~ 隣りに座っとったおばあさんらーが みな、おらんよーになっとってのぉ 昔死んだ 大ばぁさんやら おじいさんらーが乗っとるじゃ~なーかの! ほいで、大ばぁさんらーが 「花子さんや、よー来たの~」ちゅーて わしに言うんじゃ~ わしゃ~ たまげてのぉ 「こか~ どこかいの~? わしゃ~ 今朝デーサービスに行って 今、帰りのバスの中におるんじゃけど なして あんたらーがおるんかね?」 ちゅーて、問~てみたのぃね ほしたら 「花子さんや、あんたー は~ 家に帰らーでもえーんよ うちらーと一緒に来んちゃい」 ちゅーて、ゆーんじゃ~ 「そねーなことゆーても、わしゃー家に帰らにゃ~ ヒロちゃんとユキちゃんが家で待っとらーの」 ちゅーて、ゆーたんじゃけど 「えーの、えーの。 は~ あんた~ なんも心配せーでもえーけー わしらーと一緒に来んちゃい。 あんた~ よーがんばったけー やるこたー みなやったんじゃけー は~ こっちに来てもええよ、ちゅーて言われたけー わしらーが迎えに来たんじゃーの」 「そーかの、迎えに来てやんさったんかの。 そーか、そーか、 迎えに来てくれんさったんかの わしゃー、いつお迎えが来るんかのぉちゅーて 待っとったんじゃ~ これがお迎えなんじゃね~ お迎えっちゅーのは、えーもんじゃね~ 少しも苦しゅーなーんじゃね~ ほいじゃが、わしゃー 誰にもあいさつしとらんでよ。 ヒロちゃんとユキちゃんにお別れのあいさつもせんこー 来てしもーたが、えーんかいねぇ」 「えーの、えーの、 ヒロちゃんもユキちゃんもみんな この別れ方が一番えかったんじゃけー 安心しとりんちゃい」
そがぁ言われてのぅ
あんたらあにお別れもよう言わんかったが
こうやってあの世に来たんよ

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